介護の現場におけるIoTの現状

IoTは介護の現場をどう変えるか menu
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現状と市場規模

様々な企業で導入が進められているIoT技術は介護の現場でも注目を集めています。センサーを利用して利用者の状況を把握し、情報共有を容易にすることでスタッフの負担軽減や介護の質向上につながります。

現状と市場規模

IoTとは何か

IoTは「Internet of Things」の略で、日本語にすると「モノのインターネット」という意味です。インターネットを介して通信するモノやその技術を指します。モノから得た情報を分析し、新たな情報を返すことができます。今まで、インターネットに接続できるのはパソコンやスマートフォンなどの通信機器に限られていました。しかし、近年は家電や照明器具などの日常生活に密着したモノがインターネットに接続できるようになっています。例えば、外出先から温度設定ができるエアコンや、離れている家族に利用状況を伝える電気ポットなど、すでにIoT技術を搭載したモノを日常生活に取り入れている人も少なくないでしょう。
IoTによってあらゆるモノの「操作」「状態の把握」「動きの探知」「通信」が可能となり、これらを複数同時に利用することでさらに活用の幅が広がります。IoTの活用は企業や一般家庭だけでなく、高齢者を支援する介護の現場でも新たな可能性を生み出しています。超高齢化社会が進み多くの課題が残る日本において、IoTは重要な役割を担います。

IoTが介護の現場で担う役割

厚生労働省の調査によれば、介護分野の有効求人倍率は他の産業よりも高い水準で推移しており、2018年時点で平均3.72倍となっています。産業全体の平均が1.37倍なので、その差は2倍以上です。内閣府が発表した「高齢社会白書」によれば、65歳を超える高齢者が総人口に占める割合は27.7%です。単純計算で、日本の人口の約4人に1人は高齢者ということになります。さらに、このまま高齢化が進むと2025年までに介護人材が245万人必要となる見込みであり、そのためには年間約6万人もの介護人材を確保しなければなりません。
人材確保と共に重要なのは介護の質向上です。双方を充実させるために政府が推し進めているのが、「介護業界への参入促進」「資質の向上」「労働環境や処遇の改善」などの取り組みです。この中で、IoTの活用は労働環境や処遇の改善に効果があると見込まれています。経済産業省と連携してIoTの導入を積極的に進めており、これが上手くいけば現場の生産性は向上し、人材の定着率も上がります。また、介護の質向上という点から見てもIoTは大きな効果を発揮するとして注目を集めています。

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